贈り物とお土産:お中元、お歳暮、手土産、地方名物
お中元(7月)は¥3,000-5,000、お歳暮(12月)は¥5,000-10,000、手土産は¥1,500-3,500、地方名物の代表(白い恋人、もみじ饅頭、鳩サブレなど)、のし紙と包装の基礎を整理します。
日本の「お互いに贈り合う」文化は人間関係の網を細やかに編みます。毎年7月のお中元と12月のお歳暮の2回、上司、取引先、親戚に贈り、加えて結婚、出産、引越し、退職、お見舞いなどの場面でも贈答が発生します。手土産とお土産は日常的に使われます。この記事では場面、相場、包装、地方名物の4つを整理します。
1. お中元とお歳暮:年2回の定期贈答
お中元(7月初から15日)は江戸時代に起源を持ち、夏の挨拶として上司、親戚、取引先、お世話になった人に贈ります。地域差があり、関東は7月1-15日、関西は7月15日から8月15日です。
お歳暮(12月初から20日)は年末の感謝の贈り物で、お中元より格が高いとされます。お歳暮だけを贈ってお中元を省くのは可ですが、逆(お中元だけ)は失礼とされます。
相場は、上司・取引先・親戚へのお中元が¥3,000-5,000、お歳暮が¥5,000-10,000、親族と友人共通で¥3,000-5,000です。喪中(1年以内に親族が亡くなった人)にはお中元とお歳暮を贈るのはNGで、寒中見舞い(1月)に切り替えます。
百貨店の定番の贈答品として、ビール¥3,000-7,000(アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーの詰め合わせ)、ハム・ソーセージ¥3,500-8,000(伊藤ハム、日本ハム、丸大食品)、お菓子¥3,000-6,000(ヨックモック、銀座千疋屋、とらや)、フルーツ¥4,000-10,000(メロン、桃、ぶどう)、油と調味料¥3,000-5,000(オリーブオイル、特選醤油セット)、カタログギフト(受け取り側が選ぶ目録)¥3,300-10,000があります。
注文は6月と11月から百貨店で受付が始まり、配送日時を指定できます。手書きの礼状(同封か別送)を添えるのが慣例です。
出典:日本百貨店協会。
2. お土産:出張と旅行から戻ったとき
お土産は出張や旅行の後、職場の同僚、家族、友人に配るお菓子です。個別包装が必須で、手分けしやすい形が選ばれます。
相場は、職場全体(10-30人)に配るなら15-30個入り¥1,500-3,500、親しい同僚1人に¥500-1,500、上司に¥1,500-3,000、家族用に¥2,000-5,000です。
各都道府県の代表名物(「THE土産」)を整理すると次の通りです。
| 地域 | 代表名物 | 相場 |
|---|---|---|
| 北海道 | 白い恋人(石屋製菓)、六花亭マルセイバターサンド | ¥1,500-2,500 |
| 東京 | 東京ばな奈、ねんりん家バウムクーヘン、舟和芋ようかん | ¥1,200-2,500 |
| 神奈川 | 鳩サブレー(豊島屋)、横浜ありあけハーバー | ¥1,200-2,000 |
| 京都 | 八つ橋(聖護院、井筒、西尾)、阿闍梨餅、お濃茶生チョコ | ¥1,000-2,000 |
| 大阪 | 551蓬莱の豚まん、グリコプリッツ大阪限定 | ¥1,200-2,500 |
| 福岡 | 通りもん(明月堂)、辛子明太子 | ¥1,500-3,500 |
| 名古屋 | 坂角総本舖ゆかり(海老せんべい)、青柳ういろう、両口屋是清 | ¥1,000-2,500 |
| 広島 | もみじ饅頭(にしき堂、藤い屋)、八天堂のクリームパン | ¥1,200-2,500 |
| 静岡 | うなぎパイ(春華堂)、お茶 | ¥1,200-2,200 |
| 沖縄 | ちんすこう、紅芋タルト(御菓子御殿)、雪塩ちんすこう | ¥1,000-2,000 |
買う場所として、駅構内のお土産屋(東京駅、新大阪駅、羽田空港の売店と専門店)が定番で、空港と新幹線停車駅で買い逃しを防げます。
出典:各メーカー公式サイト(石屋製菓、豊島屋、明月堂など)。
3. 手土産:人の家を訪問するとき
手土産は他人の家を訪問するときに持参するお菓子か酒で、一般に¥1,500-3,500、相手の家族構成と関係性で決めます。
よく選ばれる4種類を整理します。デパ地下のお菓子¥2,000-3,500(とらやの羊羹、銀座千疋屋のゼリー、ヨックモックのクッキー)、焼き菓子¥1,500-2,500(ヨックモック、フランダース、銀座ぶどうの木)、酒¥2,000-5,000(ワイン、日本酒、焼酎、相手の好みを確認)、季節限定菓子(春の桜餅、夏のゼリー、秋の栗きんとん、冬の柚子菓子)です。
NGな4種類は、生菓子(当日に食べる必要があり相手の負担になる)、強アレルゲン(ナッツ、卵、乳製品、未確認なら避ける)、価格タグを残したまま渡す、壊れ物(陶器やガラスは引越し祝いと混同しやすいため通常の手土産では避ける)です。
渡し方として、訪問先の玄関で「つまらないものですが」(伝統的な言い方)または「ほんの気持ちですが」(現代的な言い方)と添えて、両手で渡します。紙袋ごと渡さず、中身だけを取り出して相手の顔の高さまで持ち上げて渡すのが正しいマナーです。
出典:日本百貨店協会。
4. のし紙と包装
のし紙は贈り物の外側に巻く白い紙で、水引(紐の結び)とのし(右上の小さな装飾)が印刷されています。
水引の種類で場面が変わります。
| 水引 | 場面 | 意味 |
|---|---|---|
| 紅白蝶結び | 一般の慶事(結婚以外) | 何度あってもよい(出産、入学、お中元、お歳暮) |
| 紅白結び切り | 結婚、病気回復 | 一度きりの意 |
| 黒白結び切り | 葬儀、弔事 | 仏式 |
| 黄白結び切り | 法事 | 関西の一部 |
上書き(表書き)の例として、結婚祝いは「寿」「御祝」、出産祝いは「御祝」「御出産御祝」、お中元は「御中元」、お歳暮は「御歳暮」、見舞いは「御見舞」、香典は「御香典」「御霊前」(仏式)または「御玉串料」(神式)、内祝いは「内祝」と子供の名前(出産内祝い)、引越しの挨拶は「ご挨拶」「粗品」と書きます。
下書き(贈り主の名前)は上書きより小さく、フルネームを書きます。複数人の場合は目上の人を右側に書きます。
百貨店、専門店、コンビニのギフトコーナーには無料でのし紙を書くサービスがあり、購入時に「贈り物用にお願いします」と伝え、場面(結婚祝い、お中元など)と自分の名前を添えます。
出典:全日本冠婚葬祭互助協会、日本百貨店協会。
5. 内祝いと回礼の基本
日本の贈答では、受け取った後に半額から3分の1を「内祝い」として返すのが原則です。出産、結婚、快気祝いでは特に必須で、返さないと「次回は贈らない」という意思表示と受け取られる可能性があります。
内祝いの相場は、いただいた金額の半額から3分の1です。出産内祝いは1か月以内、結婚内祝いは挙式から1か月以内、快気祝いは退院から10日以内が目安です。
返礼を省ける例外は、お中元、お歳暮、目下からの贈り物の一部で、お礼状で対応する場合があります。
出典:全日本冠婚葬祭互助協会。
6. よくある落とし穴
喪中の人にお中元やお歳暮を贈るのは避けるべきです。喪中(1年以内に親族が亡くなった人)には贈答NGで、寒中見舞い(1月5日から2月3日)に切り替えるか、8月の暑中見舞いにずらします。
内祝いを忘れるのも失礼です。日本の贈答は受け取った後の半額から3分の1の内祝いが原則で、出産、結婚、快気祝いでは絶対です。
手土産を紙袋ごと渡すのも違います。中身だけを両手で相手に渡し、紙袋は自分で持ち帰ります(丁寧な相手は「袋もどうぞ」と言うことがありますが、原則は中身だけ)。
北海道以外の場所で「白い恋人」を買うのも気をつけたいです。地方名物は産地で買ってこそ価値があり、東京駅で買った白い恋人は「本当に北海道に行ったの?」と冗談にされます。最近は東京や大阪駅に「北海道直送」コーナーもありOKですが、現地購入が理想です。
季節外れのお土産を贈ると間が抜けます。お中元の時期は7月1-15日(関東)または7月15日から8月15日(関西)で、過ぎたら上書きを「暑中見舞い」(立秋まで)や「残暑見舞い」(立秋後)に変えます。お歳暮は12月1-20日、跨年後は「お年賀」や「寒中見舞い」になります。
のし紙を貼り間違えるのも失礼です。結婚(一度きり)は結び切り、出産(繰り返してよい)は蝶結びで、混同すると意味が変わります。
慶事と弔事の包装区別を知らないのは大失礼です。慶事は紅白、弔事は黒白か銀、慶事に黒白を使うのは特に避けるべきです。
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