cities · 2026-05-16

京都市内交通:バス、地下鉄、JR、私鉄

バス1日券の廃止、観光特急バスの登場、タクシー運賃改定。変わり続ける京都の交通を、市内で暮らす人の動線で整理します。

京都の交通はここ数年で方針そのものが変わりました。「バスで全部回す」前提をやめ、地下鉄と鉄道を軸にバスで補完する形へ誘導しています。バス1日券の廃止(2024年3月末で利用終了)と観光特急バスの新設はその象徴で、古い感覚のまま動くと損をします。

地下鉄は2線、でも一番計算が立つ

京都市営地下鉄は南北の烏丸線と東西の東西線の2線だけで、交点は烏丸御池駅です。初乗り¥220、京都駅から四条駅は約3分。渋滞の影響を受けないので、春秋の観光シーズンでも所要時間が読めるのが最大の価値です。

烏丸線は京都駅・四条・烏丸御池・北大路・国際会館を結び、通勤通学の背骨になります。東西線は二条城前・東山・蹴上・醍醐方面で、東山駅は八坂神社・知恩院、蹴上駅は南禅寺・哲学の道の最寄りです。ICOCAはモバイル版(Apple Pay / おサイフケータイ)も改札でそのまま使えます。

市バス:均一¥230、乗り方は後乗り前降り

地下鉄が届かない場所を約80系統の市バスが埋めます。均一運賃区間は¥230で、後ろから乗り、降りるときに前で支払う後払い方式です。ICカードは降車時に1回タッチするだけで、整理券は均一区間では不要です。

問題は春秋の混雑です。206号系統(京都駅—清水道—祇園—東山)や205号系統(金閣寺道方面)は10時から15時に満員が続き、四条通・東大路通の渋滞で15分の区間が40分になります。地元の感覚では、この時間帯の東大路通はバスを諦めて鴨川沿いを歩くか地下鉄東西線に逃がすのが現実的です。

2024年6月からは土日祝に観光特急バスEX100号(京都駅—五条坂—祇園—岡崎公園—銀閣寺前)・EX101号(京都駅—五条坂)が走っています。1乗車¥500と高めですが、主要バス停しか停まらないため、休日に清水寺方面へ行く用事があるならむしろ206号より速くて確実です。

1日券の現在:バス専用券はもう無い

バス1日券(¥700)は2023年9月末で発売終了、2024年3月末で利用も終了しました。手元に未使用券が残っていれば、2029年3月31日まで手数料なしで払い戻せます。現行の選択肢は次の2つです。

券種価格範囲
地下鉄1日券¥800地下鉄全線
地下鉄・バス1日券¥1,100地下鉄全線+市バス全線(観光特急含む)

元を取る目安は、地下鉄・バス1日券なら「地下鉄2回+バス3回」程度。東山と金閣寺のように離れた場所を1日で回る日や、EX100に2回乗るだけでも¥1,000なので休日の清水寺往復でほぼ回収できます。バスだけ乗り継ぐ日は、回数で計算すると普通にICカードで払う方が安いことも多いです。

JRと私鉄:行き先で会社を使い分ける

1日券でカバーされない移動は、JRと私鉄の方が速い場面が多いです。伏見稲荷へは京都駅からJR奈良線で2駅¥150、稲荷駅の目の前が大社の入口。嵐山へはJR嵯峨野線で約16分¥240で、四条通からバスで行くより圧倒的に安定します。

大阪方面は阪急と京阪の2択です。阪急京都線は京都河原町から大阪梅田まで特急約43分¥410。京阪本線は2025年10月に運賃改定があり、祇園四条から淀屋橋まで¥490、出町柳からは¥550です。阪急は四条通の地下、京阪は鴨川の東岸を走るため、「四条」と名の付く駅でも別物で、京都河原町駅と祇園四条駅の間は徒歩約5分です。奈良へは近鉄京都線の急行で約45分¥760です。

タクシーと自転車

京都市域のタクシーは2025年8月6日に運賃改定があり、初乗り¥500のまま距離が1.0kmから0.9kmに短縮、加算は255mごとに¥100です。実質値上げですが、京都駅から祇園まで¥1,200〜1,500程度なので、4人で割ればバス2台分の感覚で使えます。配車はGOアプリとMKのスマホ配車が市内ではつかまりやすいです。

自転車は中心部の平坦な移動に向き、レンタルは1日¥1,000〜1,500ほど。京都府は条例で自転車保険の加入が義務です。市の撤去は観光地周辺で特に厳しく、撤去されると返還手数料と引き取りの手間がかかるため、市営駐輪場(多くは最初の1時間無料か¥100台)を使うのが結局安上がりです。

用語

  • 烏丸線 / 東西線
  • 均一運賃区間
  • 観光特急バス(EX100・EX101)
  • 地下鉄・バス1日券
  • 駐輪場

参考情報